このサイトについて

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本プロジェクトは今からほぼ4年前の2010年6月、私が武蔵野音楽大学・弦楽器科FD(ファカルティ・ディベロップメントFaculty Development)の一環として、“チェロの歴史と変遷”についてのレクチャーを行ったことに端を発する。

同年、幾度かの会議などを経て、本学では大学教員を対象として科学研究費助成事業(以下:科研費)の申請についての説明会を設け、我々に芸術分野での研究に臨むことを推奨した。その際、大学側より私に対して『たとえば、先日FDで発表したような研究テーマを、今後もより深く追求してはどうか』と直接提案を受けたのである。考慮の上、私はこの提案を受けることを決め、テーマについて同僚の本大学チェロ講師、山崎みのり氏とも協議の結果、

≪ストラディヴァリ・タイプ、つまり現代の4弦チェロでバッハの無伴奏チェロ組曲、そのなかでもとりわけバッハ本人により“5弦の楽器で”と明記された第6番を演奏することの問題点について、いくつかの新しい考察をもたらす≫

ということを研究のテーマに据えることとし、申請の準備に取り掛かった。

翌年、ドルと山崎のチームは数年後の申請に向け、このテーマのより詳細なレポートを少しずつ作製し、折に触れて本学の科研費担当アドバイザー等に提示し、意見を求めた。彼らは我々のチームに深い理解をもって激励し、不慣れな申請手続きに関しても、常に的確で貴重なアドバイスで助けてくれ、申請に至るまでの道程を大いに後押ししてくれた。

2012年秋、チームは2013(平成25)年度の科研費申請に間に合わせることに成功し、審査の結果、幸運なことに本研究は助成金の対象となり、2013(平成25)年度より本研究への助成金交付が承認されたのである。

このサイトは、科研費助成金承認後からの、本研究の過程を詳細に記録し、公表するものである。

ここに、科研費事業の日本学術振興会はもとより、この機会を与えてくれた武蔵野音楽大学、中でも科研費関連の手続きに際して、快く、数え切れないほどの手助けをしていただいている総務部の金子和広氏に、心から感謝を申し上げたい。

また、なによりも本研究の一翼を担うことに同意してくれた、弦楽器製作者の上田能雄氏(江古田ストリングス代表)、また本ウェブサイトの製作、及びホームページについてのアドバイザーである木村亜由美氏にも、心よりの深い感謝の意を表したい。

                                                                                 2014年 春

                                                                              クレメンス・ドル

 Clemens Doll                  クレメンス・ドル

ドイツ、カールスルーエ生まれ。ドイツ青少年音楽コンクール第1位受賞後、シュツットガルト音楽大学にてR.グライスナー氏に師事。カールスルーエ音楽大学にてM.オスターターク氏に師事、DAAD(ドイツ学術交流)奨学金を得て、ミネソタ大学にてT.レメニコヴァ氏に師事。ドイツ国内のみならず国外の様々なコンクール受賞歴を有する。1991年に来日以来、武蔵野音楽大学にて教鞭を執り、現在同大学客員教授。2009年よりチェロ・アンサンブルANTIQUITAS(アンティクイタス)を主宰、定期的なリサイタルシリーズを開催。

 

5弦チェロの歴史と将来

~5弦チェロの再現による実証~

独立行政法人日本学術振興会(JSPS)科研費研究番号25370184

所属研究機関:武蔵野音楽大学

研究代表者(立案、調査、論文執筆、写真撮影等):クレメンス・ドル

連携研究者(論文翻訳、調整、交渉等):山崎みのり

http://kaken.nii.ac.jp/d/p/25370184.ja.html

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